バスに乗る前に重大な決断を迫られることをご存知だろうか。わたしの世代のアメリカ人選手が決して直面したことのない決断なのだ。すなわち、喫煙バスに乗るか、非喫煙バスに乗るかという選択である。なにも考えずにいたわたしは、突如として迫りくる選択に呆然としてしまった。選手の40パーセント近くが喫煙者であるため、隔離が必要なのだという。わたしは毎日非喫煙バスに乗ることにした。
午前9時半に紫煙が充満する車中に監禁されるというのもぞっとしない話であろう。何時であろうとぞっとしないと思う。
ひどい話だ。未だに40%の野球選手が喫煙者。さすがにイチローや松井はタバコは吸わないだろうけど。そもそも喫煙車など必要ない。キャンプ中は自分の部屋だけ吸えるようにしたらいい。グラウンド、ベンチ、バス内禁煙にすべきでしょう。 そのほかにも興味深い話は多い。日本人以上に練習することはできない。とにかく練習する。160球を投げたことのあるピッチャーを生まれて初めて見た。日本の2軍はアメリカのマイナーに比べて恵まれている。オープニングゲームは日本式の方がマシとか。日本の先発陣は恵まれている。6人で廻して月曜日が休みなので週一回投げればよく、さらにアメリカにはないアガリの日(完全オフ)がある。その日は球場にすら来なくていい。しかし、その分先発陣に対するプレッシャーは半端ではなくある日のチームミーティングでコーチが完投命令を出した。私はそれを聞いて信じられなかったがコーチはジョークではなかった。