さらば天才ドリブラー…元日本代表前園が現役引退

やはりアトランタ予選のサウジ戦、アトランタ本戦での活躍が思い出深い。94年の広島アジア大会からものすごいドリブルをしていて、そのまま五輪チームと代表チームを掛け持ち。香港でのダイナスティでの活躍。いまほど五輪チームと代表の意思疎通がままならず、一貫性がなかった。
 アトランタ五輪予選のサウジ戦では真ん中の広長の縦パスから城がヒールで戻し、ゾノが一人抜いてキーパーとの一対一を決める。後半、右サイドでの自身のスローインから伊東輝に渡し、そのリターンをまた一人抜いて落ち着いて決める。アトランタハンガリー戦の三点目もロスタイムに決めてくれた。やはりブラジル戦。サッカーは夢を見れるなあと思った一戦だった。相手は一流も一流。ロナウド、サービオ、ベベットジュニーニョリバウドロベカルジーダアウダイールアウダイールベベットを除けば今でも世界トップクラス連中ばかり。
 ヨーロッパに移籍するならあの時期だった。フリューゲルスともめて結局ヨーロッパ移籍は流れた。アジアカップ、フランスW杯一次予選以降は中田と入れ替わるように代表から外れる。94年の後半から96年ぐらいまでが全盛期の選手になってしまった。代表のユニフォームもあの頃のが一番好きかな。アトランタの頃のが。あのアトランタ五輪世代でも広長と路木はもうプレーしてない。代表に残っているのはヒデ、松田、田中マコと能活か。