本質のところそうですね。私も少し、考えてみる。ダバディの『黄金時代』は私も読んだ。確かに、何十年後かはワールドカップはなくなってクラブ同士の戦いになると書いていた。
- ナショナリズムとナショナルチームはきちんと峻別すべきでしょうね、本当に。
- 冷戦の崩壊以降、ボーダーレスだの、コスモポリタンだの言われているが、逆に国 (Nation-States)の数は増えている。旧ユーゴは五カ国に分かれた。旧ソ連も15カ国に分裂。これからも国はどんどん増えていくだろう。そういった国々の人々にとってヨーロッパ選手権やワールドカップは非常に重要だろう、これからより強く。自分が同一性を持てるチームが初めてできたのだから。だから、旧ソ連のナショナルチームがいくら強くたって、ラトビアの人々は今の代表の方が何倍も思いいれがあるだろう。ボバンも旧ユーゴ・チームよりも、クロアチアのナショナルチームの方がどれだけモチベーションを高められるか。いくらUKで一緒だからといってスコットランドやウェールズはイングランドと 一緒のナショナルチームにはならない。ステートチームではないからね。
- イギリスそのものが4つのnationsから一つのStateを形成している。チェコスロバキアは二つのnationsが一つのstateを作っていたが、二つに分裂してしまった。反対に旧東ドイツと旧西ドイツは一つのnationが二つのstatesに分かれていた。現在の韓国と北朝鮮の関係も同様でしょう。日本は珍しくnation-stateが分裂していない国だろうなあ。だから、無理やり、ナショナリズムを煽らなくても、元々ある。
- ひょっとしたら、スペインもカタルーニャ、カスティージャ、バスク、ガリシアあたりで分裂してナショナル・チームを作った方が、プレーする選手も応援する方もモチベーションが上がるんじゃないか。実際、カタルーニャ選抜、バスク選抜は存在して他のナショナルチームと対戦してる。バルサはカタルーニャ人らの象徴でしょう。故に、彼ら独自の代表チームを持てば、その盛り上がりは想像できる。バルセロナの人々にすればカタルーニャ代表の方が今のスペイン代表よりもよっぽど思い入れを入れることが出来る。EUと言う大きな枠組みにさえ入っていれば、全く問題ないだろう。
- ラトビアなんかにしてみれば、ヨーロッパ選手権やワールドカップの重要性は他の大国の比じゃない。バルサ、ミラン、レアルのファンは別に代表チームがダメだろうが、自分の思い入れは地元のクラブチームということになるが、小国は違う。代表チームが自分のアイデンティティなんだ。