仇となった“無邪気な世界観”(2/2)(6月22日@ドルトムント)

 ジーコ・ジャパンの一番の失敗――それは、世界との距離感や、パースペクティブ(見通し)が誤って認識されていたことにあったのではないか。思えば、コンフェデレーションズカップでのブラジル戦でのドロー、あるいはアウエーでチェコイングランドに善戦したことによって、それまでのアジアでの苦戦や失態がすっかり覆い隠されてしまった。と同時に、世界との差を見誤ってしまった日本は、そこからほとんど検証も軌道修正もしないまま、ドイツに赴くことになってしまったのである。