ラベリング20年史
「Not in Education,Employment or Train−ing」の頭文字を取ってNEET。元々は英国のブレア政権が使い始めたなんて説明も、もはや必要ないだろう。
ところが、本場であるはずの英国では浸透した言葉ではなかったらしい。
著書「ニート」(幻冬舎)で、この言葉を広く知らしめた東京大学社会科学研究所助教授の玄田有史さん(41)は当時、BBC放送の取材を受けた。英国人記者はニートを知らなかった。説明すると、記者は得心して言った。
「それは、日本人の好きなlabelingですね」
ラベリングとは「名前をつけて分類すること」。左の図を見て欲しい。この20年、日本人が実に多くの現象や生き方に名前をつけて分類してきたかを納得するはず。ラベリング好きな国民と言われても反論できない。
すさまじく共感。安易なラベル張りはどこにでもある。