2006年3月13日
練習前、顔を合わせるアメリカ人が次々に、
「ごめんな・・・」
ワールドベースボールクラシックの、タッチアップ判定のことを言っているのです。
あたかも自分がアメリカを代表して気の毒に思っている、という神妙な顔なので、思わず
「いや、そう思ってくれるならありがとう」と、答える僕。
とにかく今日は一日中、その話ばかりです。

ところでWBCが始まってから、チームの中に、今だかつてない不思議な空気が流れています。ドミニカ、プエルトリコアメリカはもちろん、カナダなど、今まであまり感じなかった「祖国の香り」を、それぞれの選手がさりげなく漂わせているのです。もちろん、日本(孤軍奮闘中)も例外ではありません。

どの選手も普段は当たり前のようにアメリカに住み、アメリカの生活様式に従って行動しているだけに、なんとなく素顔を見たような、新鮮な気分。同時に、(ああ、アメリカ野球には、こんなにも多くの国から選手が集まって来てるんやなあ)と、今更感動しています。

そういえば、日本の守備の素晴らしさも、ずいぶんと話題に上っていました。まるで自分が褒められたかのように嬉しくなって、そんな気持ちにさせてくれた日本代表の選手たちには、感謝の気持ちでいっぱいです。

フロリダ州タンパにて 田口壮
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