徹底討論! タブー破りの『お笑い原論』(前編) : 日刊サイゾー

【たつお】 今のお笑いって、「ガチじゃないってことが発覚して以降のプロレス」と酷似していて......。それこそ『エンタの神様』(日本テレビ)みたいに、テレビ的な笑いを追求して視聴率を稼ぐっていう、サイドストーリー抜きの番組が最右翼としてある。一方では、そのアンチテーゼとして、プロレス的な物語性を持った番組として、コンテスト系番組が勃興してきた。
【かしま】 そもそも『爆笑オンエアバトル』(NHK)から始まった流れだよね。この番組では客席投票というシステムだった。次にM-1で大御所が裁く方法が生まれて、KOCに至っては同じ立場の芸人たちが裁くというふうに、裁きの形態が変化してきてる。

物語性なんか極力排除しようとしてると思うが。漫才コンテストのオープン化、全国ネット・ゴールデンでの放送、審査の透明性と高額賞金。とりあえず『爆笑オンエアバトル』からの流れじゃない。元々関西では漫才コンテストはオンエアバトル以前から盛んだった、ただ全国ネットじゃなかっただけで。ABC新人、NHK上方演芸、レギュラー化していた『爆笑BOOING』。 
M-1審査の本質は大御所が裁くんが主目的ではなくて、笑いのわからん作家なんかの審査からの排除と得点の可視化。審査協議という名の密室性の排除が主目的。
この対談のテーマに関しては関西芸人が入ってた方がよかった。