勝者のエスプリ

勝者のエスプリ

もっとも感動したサッカー本。サッカーだけでなく、日本人論としても読める。ヴェンゲルの真摯な考察。日本サッカーの特長。課題。もっとも説得力を持った日本人論を書いた人だと思う。
覚えてるだけの彼のエッセンスは

  • 日本人はサッカーの練習をテニスのように相手のいない状態で練習している
  • 人生でも同じだが人は自分の得意な分野に進まなければならない
  • 選手(人間)の長所と短所はコインの裏表のように表裏一体
  • 日本人はあきらめたりさめたりすることがない。ベテランといえども自分が向上するとわかれば熱中して練習に取り組む。飽くなき向上心。
  • 自分の人生を決めるのは大体18歳ぐらいだといわれている。サッカー選手がプロチームに入るには高校を卒業して入るぐらいがぎりぎり。
  • サッカーを始める年齢は若ければ若いほどいい。バイオリンやピアノで一流になるためには4・5歳から始めなければならない。サッカーも同じ。ボールを蹴るという行為は日常生活では特異な行為。
  • 日本人の特長は「組織の利益は何かを考える思考の早さ
  • 日本ほどの経済力で陸上ピッチのある競技場が多いのは考え物。
  • 試合が終わった後にも今日の試合について問題点を話し合おうという気持ちがある。

Jリーグの中ではヴェンゲルが率いていた名古屋グランパスがもっとも好きだなあ。彼が来て半年で名古屋のサッカーが見違えるようによくなったのは今でも信じられない思いだ。優勝も狙えた名古屋を途中でほうりださなければ満点の指導者だった。