■この惨敗はSCGに何をもたらすのか-宇都宮徹壱


「オランダ戦(0−1で敗戦)の後のメディアや専門家などの批判が、自分の中で大きなプレッシャーとなり、今日の試合に向けた自分のビジョンを変えてしまうことになってしまった。しかし今は、そうすべきではなかったと思っている」
 どうもペトコビッチは、守備を機軸としたチーム作りと戦術を批判され、それでこの日はあえて(無謀にも)攻撃的に行こうとしたところ、相手に返り討ちされたというのが真相のようだ。もともとこの指揮官は、偉大なタレントたちが相次いでチームを去ったSCGを率いるにあたって、個の力不足を補うために組織と規律をチームに植え付けるという方針を貫いてきた、その結果として、守備力が飛躍的に向上し、予選でもスペインをしのいで1位通過を果たしている。だが、このコメントを聞く限りでは、国民はやはり守備的なチームに満足しておらず、当の指揮官もまた、守備的なチーム作りに対して内心忸怩(じくじ)たる想いを抱いていたように感じられる。