ヒディンク自伝―韓国を変えた男

ヒディンク自伝―韓国を変えた男

自伝というより、『韓国代表監督日記』と言った本。読んで驚くのは、選手の評価をあからさまにしているところ。彼は、こういう点が良く、こういう点に難がありといった選手評。日本人の監督では選手評価をこれほどあからさまにはできない。韓国の選手全体を通して、両足で蹴ることが出来、いろいろなポジションをこなせる。試合を見て誰がどちらの利き足かわからない。左利きの選手でもFK・PKを右足で蹴ることもある。マルチプレイの可能な選手が多い。こういった韓国の選手に対する指摘は初めて読んだ。だいたい、精神面や体力やスピードを指摘するのはよく聞くが。
本に良く出てくる言葉に「マルチプレイ」。トルシエが言うところのポリバレント性、山本さん言うところのユーティリティ性と言ったところか。あとは、「キラー」とか「キラーの能力」。点を決める選手や決める力と言う感じの語意。日本語だと決定力か。
代表落ちする選手には自分で必ず電話して伝え、理由も述べる。スタメンに関しては事前に選手に言わない。
私が読んだ印象として、ヒディンク・コリアでもっとも重要だった選手は金南一。マーキング、運動量、戦術理解度がずば抜けていると。
中心選手は黄善洪柳想鐵洪明甫
韓国は男尊女卑が激しい。そのいくつかの例。
選手に英語を覚えてもらいたくて、最後は通訳に訳させず、英語で話した。英語は外国でプレーするために重要。何人かの選手とは英語で意思疎通を図った。スペイン語は自分で6週間で独習した。サッカーの次に興味があるのは語学。5国語を話せる。反面、いろんな国のインタビューに答えなくてはならない。
我々はファミリーだというので、選手に自分の携帯の番号を教える。いつでも電話かけて来いと。
いきなりスペイン、イタリア、イングランドなどの国へ行ってベンチに座るより、オランダ、ベルギー、デンマークなどの国で試合に出た方がいいと、ロマーリオの例。

ヒディンクは韓国の選手に確実に尊敬されているようだ。トルシエはどうだったんだろう。